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FAQ

よくある質問

1. むし歯について

どうしたらむし歯を妨げますか?
現在行われている、う蝕予防の対策は詳しく言いますと以下のようですが

・洗口
・ブラッシング
・フロッシング
・その他の清掃法(歯間ブラシ等)
・フッ素応用
・甘味制限(糖類の質、量、頻度の制限、代用糖の開発)
・主、間食指導
・健康教育
・フィッシャーシーラントの応用(歯科医院で噛み合わせの部分を合成樹脂でシールする)
・歯科医、歯科衛生士による口腔清掃

特に大事なことは

・フッ化物配合歯磨剤で1日2度きれいに歯をみがいてください。
・毎日デンタルフロスで歯を掃除するか、歯間ブラシを使ってください。
・栄養になる、そしてバランスがとれた食事を食べ、間食を制限してください。
・歯を強くする為のフッ化物の使用
・フィッシャーシーラントの応用(歯科医院で噛み合わせの部分を合成樹脂でシールする)
むし歯はどのようにしてできるのですか?
・歯の条件(質、形、歯並びなど)
・細菌(むしばに関与する微生物)
・食品(微生物の栄養源になりやすい砂糖など)
・時間(微生物が活動して歯を溶かす時間)

上記の四つの条件が関わり合って発生します。
つまり予防はこれらの要件をなくすようにすればよいのです。

(1) 歯の条件
→今のところ生えている歯を、確実に歯を強化できるのは、フッ素しかありません。
歯の形などは遺伝的なものも大きく関わっていますので個人差がありますが
むしばのなり易さを診断してもらって磨き方を工夫することができます。
歯並びも歯列矯正などが必要なこともあります。
きれいに並び替えることもできますのでまずは相談してみてください。
→生える前の歯、特に乳歯は妊娠中に作られます。
妊娠されている方は体調を整え、栄養バランスの良い食生活をしてください。

(2) 細菌
→口の中にはたくさんの細菌がいます。
むしばの原因菌は出産の時に感染し、さらに周囲の人から感染していきます。
増やさないためには食事と歯磨きで歯から洗い流しましょう。

(3) 食品
→砂糖類を多く食べるとむしばの原因菌がふえてむしばになりやすくなります。
糖質は発育に必要で生体にとってエネルギー源ですが、糖分の補給と味覚は別のものです。
バランスのとれた食事で充分に糖質は補えます。

(4) 時間
→むしば菌が食べかすを分解し酸を作り、歯を溶かすのです。
歯に食べかすがついている時間をできるだけ短くするように心がけましょう。
むし歯になるとどんな症状がおきますか?
C1ではほとんど自覚症状はありません。溝が黒くなっている程度です。
C2でも自覚症状はほとんどないか水にしみる程度です。
C1、C2は検診で発見されることが多いようです。
C3、C4になりますと大きな穴があく場合が多く神経まで侵されている状態です。

暖かいものがしみたり、何もしなくてもずきずきいたんだり、
噛み合わせるときに痛んだりします。
但し慢性化して痛まない場合もあります。

参考)むしばの進行度による分類



CO:シーオーと読みます。要観察歯
C1:エナメル質のみのう蝕
C2:象牙質まで達したう蝕で歯髄
との間に一層の健全象牙質が存在するもの
C3:歯髄まで達した象牙質う蝕
C4:残根状態
むし歯の治療法を教えてください。
WHOによれば下記のようにまとめられています。

【初期のむし歯】
→局所フッ化物療法によって再石灰化を図る。

【軽度の初期むし歯】
→シーラントをつめる。
もし必要なら最小限にむし歯を取り去り、予防効果がある材料でむし歯を治療する。

【中程度のむし歯】
→健康な歯質を最大限に残してむし歯を治療する。

【深いむし歯】
→健康な歯質を最大限に残してむし歯を治療する。
必要に応じて歯の根の治療(根管治療、歯内療法)を行う。

むし歯の治療内容を具体的にいいますと、まず患者さんの訴えを聞きます。
痛いのか、腫れているか、しみるのか、全身の状態はどうかなどと詳しくお聞きします。
その後口の中を診査します。
見たりさわったりレントゲンを撮ったり等、必要に応じた診査をします。
そして下された診断の結果により

・薬剤塗布
・シーラント
・インレー(金属やポーセレン、合成樹脂による詰め物)
・コンポジットレジン(白い合成樹脂)
・グラスアイオノマーセメント(白い詰め物)
・クラウン(金属や白いポーセレンなどで歯に被せる物)

など、様々な種類の治療を行います。
これらをむし歯の程度に応じて使い分けます。

このように最近のむし歯の治療はできるだけ歯質を削らず、
歯髄(神経)を取らないで行う傾向にあります。
また最近は様々な治療法が開発されつつあります。

2. 歯周病について

歯周病は必ずかかる病気なのでしょうか?
歯周病は必ずかかるわけではありません。
歯周病の多くは、原因であるプラークや歯石を日頃の歯磨きや、
定期的な歯科検診などを受けることにより除去することで予防することができます。

予防できない歯周病もありますが 遺伝性の病気など、非常に特殊な場合です。
歯周病にかかりやすさはあるのでしょうか?
大きく分けて口の中の状態と全身状態によります。
前者は歯並びや歯周病菌の種類や粘膜の形が影響しますし、
後者は生活習慣(喫煙など)やそれに関する病気(糖尿病など)遺伝的影響など
色々な要素が関わって歯周病にかかりやすくなるのです。

また、遺伝子診断、免疫応答・炎症反応の検査により
歯周病にかかりやすい患者さんがいると報告されています。

特に通常は40歳前後に症状があらわれる歯周病が
10歳代後半からあらわれる早期発症型と呼ばれる歯周病がこれにあたります。
歯周病は他の病気とも関係があるのですか?
歯肉は体の中でも非常に敏感な組織です。
またお口の中は全身の中でも微生物、細菌などが最も多く存在している場所でもあります。
そしてあらゆる全身疾患と歯周病の関連性が近年の研究により指摘され始めています。

歯周病との関連を挙げられているものには
呼吸器系疾患、心疾患、糖尿病や妊娠などがありますが、
なかでも糖尿病との関連は深く
糖尿病は歯周病を悪化させる大きな原因のひとつでもあるのです。
自分の歯を残してもらいたいので歯科医院に行ったのですが、抜いた方が良いと言われました。
歯周病の治療をしても自分の歯が残らないのでしょうか?
歯周病の治療により歯肉(歯ぐき)の炎症はほとんどなくなり、
歯周病の進行はほぼ止まります。

ところが、来院していただいた時点で
歯を支える中心となる骨がなくなっていると
歯肉があっても歯が抜け落ちてしまいますし、しっかりと噛むことができません。

ですから症状が進んでしまった歯は抜くと診断されたのです。

3. 入れ歯について

入れ歯は何年くらいで作り替えたほうが良いですか?
口の中は絶えず変化していますから、
時間がたつにつれ適合が悪くなってくる場合があります。

また、かみ合わせの部分がすり減ってくることもあります。
入れ歯がピッタリしなくなった、噛みづらくなった、
入れ歯の下の粘膜が広い範囲で赤くなって治らないなど
日常的に不具合を感じたら早めに歯科受診をし、相談されることをお勧めします。
入れ歯は入れたまま寝てはいけないのですか?あるのでしょうか?
寝る時は原則として、入れ歯をはずしてください。
歯ぐきが休まらず「あたり」が出てしまう恐れがあります。

また、その時は容器に水をいれて保管してください。
入れ歯は乾燥すると変形、変色したり、ひび割れがおこることもあります。
入れ歯洗浄剤は毎日つかうのですか?
市販の入れ歯洗浄剤を使用すると
入れ歯の臭いや細菌、茶渋、タバコのヤニなどを落とすのに効果がありますが、
使用しなくても入れ歯本体は歯磨き粉をつけずに水をかけながら
歯ブラシや入れ歯用ブラシを使って食べかすを洗い流して手入れしていただいても結構です。

ただし、洗うときには入れ歯を落としても壊れないように、
下に洗面器やボウルなどの容器に水をはったり、タオルを敷いたりしましょう。

食後は入れ歯の内面や外側に食べかすが溜まります。
その食べカスをそのままにしておくと、
細菌によって入れ歯の内側の歯ぐきが炎症をおこしてしまうので、
原則として毎食後入れ歯をはずしてお掃除が必要です。
入れ歯安定剤を使っても良いのですか?
一般に、入れ歯安定剤は
「入れ歯がガタつくようになった」というときに使われるようですが
入れ歯が合わなくなったら、自分で勝手に判断して安定剤を使うのでなく
まず歯科医の診察を受け、安定剤が必要となれば
歯科医の正しい指示に従って適切に使用することが大切です。

たとえばガタつきのある合わない入れ歯で
クッションタイプのものを使えば “隙間”が無くなるのでガタつきは少なくなります。
しかし、かみ合わせの高さや関係を、自分自身で正しく調整することは困難です。

入れ歯が傾いて、噛み合わせが狂ったままで噛めば、
歯ぐきやそれを支える骨が大きなダメージを受けることになります。
合っていない入れ歯を、安定剤で使い続けることを可能にしたことが
逆に口の中の状態を悪化させてしまうことになります。

何よりも定期的な歯科受診が大切であることはいうまでもありません。
なぜ歯が抜けたらそのままではいけないのですか?
長い間、歯が抜けたまま放置しておくと、
今まで支えになっていた歯を失ってしまったことにより
隣の歯が空いたスペースに倒れこんできたり、
かみ合っていた反対側の歯が伸びてきたりします。

これらの結果、歯並びが変化すると歯と歯の間にできた隙間や
歯がなくなった部分の歯肉には食べかすが溜まりやすくなり
周りの歯のむしばや歯周病をひき起こすことになります。

さらに、1本でも歯を失うと同じ食事をしても他の歯にかかる負担は大きくなり
次の歯の喪失につながりかねません。
そして、歯が抜けたところから空気が漏れることにより、発音にも影響する場合があります。

また前歯が抜けると審美的にも問題が発生しますので、
以上のような理由から、歯が抜けた場合にはそのまま放置しないで
ブリッジや入れ歯、インプラントなどの人工物(補綴装置)で修復することがおこなわれています。

各個人の口腔内状態は異なりますので、早めに歯科医に相談されることをお勧めします。

4. 矯正歯科について

痛みはありますか?
痛みの感じ方には個人差がありますが、多少はあります。

矯正歯科治療の初期段階では、少しずつ歯を動かしていくのですが
このとき、理想的な歯列からはずれている歯には
相対的に強い力がかかることになるため、かたいものを噛んだ時に
痛みを強く感じることがあります。

矯正装置をつけた直後や通院後の数日間に集中していますが、
これは歯が動くことによる痛みであり、正常な反応です。

この間は、かたい食べものを力強く噛むのは難しいかもしれませんが、
治療が進むと痛みの程度や期間は徐々に減少し、
ほとんど気にならなくなるのでご安心ください。
歯の矯正はいつ頃から始めたらいいのでしょうか?
永久歯がはえ始める6歳ごろから矯正治療を始めたほうがよい場合や
永久歯がはえそろう12~13歳ごろから始めたほうがよい場合など
症状によりさまざまです。

また、歯は何歳になっても動きますから
基本的には年齢に上限はありません。
お子さんの歯ならびで不安なことがあれば、一つの目安として
6~8歳頃に一度ご相談へ行かれることをお勧めします。
矯正治療はどのくらい時間がかかるのですか?
治療期間は、症状や来院時の年齢により異なります。
子どもの矯正治療の場合、
始める年齢によっては4~6年程かかることもありますが、
大人の場合、通常2~3年程度が平均的です。
装置は食事や会話にどの程度影響するのですか?
装置の種類によっても異なりますが、
慣れるまで多少気になったとしても、時間とともに気にならなくなります。

発音に関しては、歯の裏側に装置の場合、舌を歯の裏側につけて出す
「サ行」や「タ行」、特に英語では「Th」などの音が出しにくくなります。

ただし、これはほとんどの場合
1~2週間も経てば慣れてきて、普通の発音ができるようになります。

また、食事に関してですが装置をつけた当初は、
固いものを食べると痛みが生じることがあります。

初めは、やわらかめのものを中心に、
食べものを小さく切ってゆっくりと食べることを心がけ、
装置に慣れて歯の痛みがなくなればほとんどのメニューは問題ありません。

5. 口腔外科について

口腔外科って何を扱うのですか?
口腔外科とは主に、お口の中の手術を手がける診療科です。
この領域には歯が原因となるものから癌までさまざまな疾患があります。

例えば、親知らずの抜歯や顎の腫瘍、骨折などです。
その他口腔粘膜の疾患や神経性疾患、口臭症など内科的な疾患も含まれます。

また交通事故やスポーツによる外傷、顎変形症などや唾液腺疾患などの外科的疾患も担当領域です。

口腔内の先天性の疾患である口蓋裂や唇裂などの機能回復を図るのも口腔外科です。
外傷について教えてください。
外傷とは転んで歯をぶつけたり、顎の骨を折ったりする事です。
歯の外傷、顎の骨すなわち顎骨の外傷などと呼びます。

◆歯の外傷◆
外傷により歯が少し抜けかかっている歯を亜脱臼、
完全に抜けてしまう歯を完全脱臼と呼びます。
歯の歯髄(神経)が切断し歯髄壊死(歯の神経が死んでしまうこと)をおこしてしまうと
根の治療や長期の経過観察が必要になります。

もし歯が抜けてしまったら、きれいに洗ったりしないで、
すぐに歯科医院を受診することをお勧めします。
その時、家にコンタクトレンズの保存液があれば、それに入れて歯を持ってきていただくのが一番よいです。
無ければ、牛乳や口の中に入れて持って来てください。
歯をきれいに洗って持ってこられると、再植できない可能性があります。
もとの抜けた場所に歯を戻して固定すれば再び歯として使うことができます。
乳歯が脱臼しても後から生えてくる永久歯に影響があることは少ないので歯科医院を受診し経過を診ていきましょう。

◆顎の骨折◆
顔面はいろいろな原因で外傷をうけやすく、最も多いのは交通外傷ですが、
最近ではスノーボードによる転倒や、自転車で転んで顔面を強打し起こる骨折が多くみられます。
まれに顎骨の嚢胞や腫瘍による病的骨折もあります。
親知らずについて教えてください。
歯科口腔外科で一番多い疾患が親知らずの抜歯です。
この歯は親知らずといわれるように、大人になってから歯が生えてきます。

しかし、多くの親知らずは顎の成長が止まる二十歳前後に生えてくるため、
まっすぐきれいな歯並びで生えてくることが少なく、
周囲の歯肉に炎症を起こしやすくなっていたり、むし歯になりやすいため抜歯に至る場合が多々あります。

◆智歯周囲炎とは◆
親知らずの萌出にともない歯冠周囲(しかんしゅうい)の炎症を
智歯周囲炎といい、抗菌薬(抗生物質)で炎症を抑えることができます。
再発をくりかえすことから抜歯が適応となることが多い疾患です。

6. 小児歯科について

小児のむし歯治療法を教えてください。
小さいむし歯は積極的に治療しないこともあります。
永久歯の生え方や歯並びに影響が出ないように
必要に応じて詰め物やかぶせ物をします。
まだ歯が生えていない赤ん坊の口をきれいにする必要がありますか?
むし歯菌のお口の中での定着はあまり心配がない時期ですが、
舌や粘膜が汚れたりすることがあります。
時々ガーゼなどでお口の中を拭ってあげましょう。

また、お口の中は敏感な場所なので
将来歯磨きをする準備として触られることになれることが大切です。
いつごろから歯ブラシをさせればいいのでしょうか?
保護者の方の歯磨きは歯が生えたら必要になります。

本人の歯ブラシですが、
一般的には3歳を過ぎないと歯ブラシをうまく動かせないといわれています。
低年齢の歯ブラシは慣れさせることが大切です。

本人に持たせてお口の中を触らせることは
歯ブラシを習慣にすることにもつながります。

ただし、歯ブラシを持った状態で遊ばせるのは危険です。
必ず保護者のいるときに安全な状態で歯ブラシを持たせてください。
むし歯になりやすい年齢は?
1歳から2歳は前歯のむし歯。
3歳からは奥歯の噛む面のむし歯。
4歳以降は奥歯の歯と歯の間がむし歯になりやすいといわれています。

歯は生えてから2年ぐらいがむし歯になりやすいことから
生えたばかりの歯はどの年齢でもむし歯になりやすいです。

7. インプラントについて

インプラント治療とはどのような治療法ですか?

インプラント治療とは、歯を失った骨の部分に人工の材料
(チタン、チタン合金、ジルコニア等の体内埋入材料)で作られた人工歯根(インプラント体)を埋め込んで、
その上に歯の代わりとなる上部構造(冠)を作り、噛みあわせを回復させる方法です。


インプラント手術にかかる時間はどれくらいですか?
インプラント1本を埋入するために必要な手術時間は、
おおよそ15分から30分程度と考えられます。

ただし、顎の状態により手術時間は多少前後いたします。
インプラント治療は何歳でも受けられますか?また痛みや腫れはでませんか?
一般的には、20歳以上の健常者であれば高齢者(80歳前後)でも可能です。
ただし、重度の有病者の方でコントロールができていない方はできない場合があります。

また、18歳未満の若年者の方は、
骨の成長が完了してからインプラント治療を受けたほうが良いです。

インプラント手術における痛みや腫れについては
埋めるインプラントの本数や手術侵傷の程度により異なりますが、
小数本(1~3本)程度であればほとんどありません。
歯が全部なくてもインプラント治療は可能でしょうか?

歯が全部なくてもインプラント治療は可能です。大きく分けて2種類の方法があります。

・複数本(骨の状況により変わります)
平均6~8本のインプラント体を顎の骨に埋入し、ブリッジタイプで固定する方法。

・総義歯との併用方法
インプラント体を顎に2本か4本埋入し、維持装置として
バータイプやマグネットタイプ、ボールアンカータイプを利用した
総入れ歯のオーバーデンチャータイプの方法。


その他、治療についてわからないことや不安なことがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
クレセント歯科クリニック
院長 平岩 達朗